新型インフルエンザがフェーズ５に: 兵庫と神戸の写真ブログ

◆ 新型インフルエンザがフェーズ５に

４月２９日、世界保健機関（ＷＨＯ）は新型インフルエンザの警戒水準を「フェーズ４」から「フェーズ５」に引き上げました。

警戒レベルは４月２７日に「フェーズ４」に引き上げられたばかりで、そのわずか２日後に「フェーズ５」に引き上げられ、世界的な大流行（パンデミック）を示す「フェーズ６」に引き上げられる可能性も出てきました。新型インフルエンザ（豚インフルエンザ）が日本に上陸し感染が拡大する恐れもあります。

世界各国で対策を講じているにもかかわらず、新型インフルエンザ（豚インフルエンザ）の感染拡大に歯止めがかからない状況となっており、「フェーズ６」へ警戒レベルが引き上げられるのも時間の問題、との見方もあります。

「フェーズ５」とは、新型ウイルスによる感染が１つの地域内だけにとどまらず、世界保健機関（ＷＨＯ）の管轄する２つ以上の地域で感染、発生が確認された場合に宣言されます。新型インフルエンザに対する警戒レベルは６段階で、最も高いレベルの「フェーズ６」は世界的な大流行・パンデミックの発生を意味します。
　
　

　
　
４月２７日、世界保健機関（ＷＨＯ）が新型インフルエンザ（豚インフルエンザ）の警戒水準・フェーズを４に引き上げたことにより、厚生労働省は、メキシコ、アメリカ、カナダなど外国から日本に寄港する客船は、神戸、横浜、関門港に集約すると発表しました。

これを受け、神戸検疫所（神戸市兵庫区）や兵庫県警など２７機関が４月２８日、「神戸港健康危機管理委員会」を設置し、兵庫県では４月２８日、新型インフルエンザ対策本部（本部長・井戸敏三知事）を設置しました。

また、神戸市では新型インフルエンザ（豚インフルエンザ）の症状が出ている人らの問い合わせに電話で対応する「発熱相談センター」の設置しました。
　
　

　
　
◆ 新型インフルエンザとは？
新型インフルエンザウイルスとは、動物、特に鳥や豚に感染したインフルエンザウイルスが、人の体内で増えることができるように変化し、人から人へと容易に感染できるようになったもので、このウイルスが感染して起こる疾患が新型インフルエンザです。

発症…急激
症状…発熱、咳やくしゃみなどの呼吸器症状
感染経路…
　飛沫感染：感染した人の咳、くしゃみ、つばなどの飛沫とともに放出されたウイルスを健康な人が吸入することによって感染。
・接触感染：感染した人がくしゃみや咳を手で抑えた後や、鼻水を手でぬぐった後に、机やドアノブ、スイッチなどに触れると、その触れた場所にウイルスが付着することがあり、その付着したウイルスに健康な人が手で触れ、その手で目や鼻、口に再び触れることにより、粘膜・結膜などを通じてウイルスが体の中に入り感染。
　
◆ 感染しないようにするには
外出を避け、人ごみに近づかない
手洗いとうがいをこまめにする
咳エチケットを守る。咳やくしゃみのある時は他の人から顔をそむけ、２ｍ以上離れる。マスク、ティッシュなどで口と鼻を覆う。
　
◆ 新型インフルエンザ（豚インフルエンザ）と高病原性鳥インフルエンザ
今回発生した新型インフルエンザ（豚インフルエンザ）は弱毒性と言われており、数年前から発生が懸念されていた鳥が媒介する強毒性の高病原性鳥インフルエンザとは異なります。

注意しなければならないのは、数年内に発生すると言われている高病原性鳥インフルエンザが年内に発生した場合、今回の新型インフルエンザ（豚インフルエンザ）によって、備蓄されていたインフルエンザの特効薬である抗インフルエンザ薬、リレンザとタミフルが大量に消費され、高病原性鳥インフルエンザが発生したときには抗インフルエンザ薬、リレンザとタミフルが足りなくなると言う事態も想定しておかなければなりません。

また、新型インフルエンザ（豚インフルエンザ）の感染が東南アジアで拡大した場合、高病原性鳥インフルエンザと結びつき高病原性鳥インフルエンザの発生が早まる可能性もあります。
　
　